2013年2月23日土曜日

第二種電気工事士 合格体験記 ~ 1円でも安く合格を目指す

極力安く、第二種電気工事士に合格することを目指した記録です。
ですので、プロの電工さんを目指す方は参考にしないでください。

ただ結果的に技能試験に昨年度失敗した為に、2度目の受験での合格となり、
再試験料を考えると全然安くあがっていないという残念な記録です。

<受験のきっかけ>
以前からDIYできそう、ホームセンターとかで容易に資材が手に入るとの
理由から 第二種 電気工事士に興味があった。
そして、応用情報技術者試験合格体験記にも記した様に、
会社の能力開発の目標のネタと資格取得支援の制度に後押しされて、
資格取得を目指す運びとなった。
(今回は業務との関連性の薄さもあり会社の資格取得支援制度が少額の為、
受験料の足しにしかならなかったが)


さて、試験について調べているととにかくお金がかかる。
受験料(9,600円)+筆記教材代+技能工具代+技能練習資材代
筆記教材代は、結構出版されているのもあって割安で1,000円~3,000円くらい。
技能工具代は例えばHOZANの工具セットS-19が12,600円。
技能練習資材代は例えばHOZAN部材セットS-DK12が33,600円。
と、何も考えずに挑むと7万円弱もかかってしまう。

どうせ目的はDIYなので、とにかく資格を取れれば良いので、
少しでも安くということで、極力安くあげることを考える様になった。

<かかったお金>
受験料 19,200円
筆記教材代 2,400円
技能工具代 9,315円
技能練習資材代 6,289円
(受験の為の)交通費 900円

〆て38,104円。1回で合格していれば、受験料は半額。資材代ももう少し節約できたので、
25,000円くらいにはなっていたかな?誠に残念であります。

<工具>
この試験の一番の特徴である技能試験。技能試験では指定工具があるが、
試験時にその工具が揃っているかの確認はなかった。
ただ唯一確認されるのが(といっても作品で痕跡を確認されるだけだが)、リングスリーブ圧着工具。

指定のもので圧着しないと重大欠陥になるため、借りてでも準備しないと合格はできない。
従って、リングスリーブス圧着器以外は代用できる工具があれば指定工具といえども
準備せずに合格できる可能性がある。

といっても私個人は一年目に一応全部揃えたので、買った工具を紹介する。
(値段は実際に私が購入した価格で、メーカー小売希望価格とかでは無い。)



工具1 ペンチ
特に後で挙げるワイヤーストリッパーを使う場合にはかなり使用頻度は下がる。
私は、家にあったペンチを使用した(0円)。メーカー等不明。

工具2 ドライバー(プラス、マイナス)
これもどこの家にでもある様なドライバーで事足りると思うが、
マイナスドライバーはグリップが大きいほうが、取り付け枠にスイッチ類を止める際、楽でよい。
私は、近所のホームセンターのPB商品(?)を買った、一応日本製らしい。安い(プラマイ各178円)。

工具3 電工ナイフ
これはカッターナイフで代用可能かと思う。
これもワイヤーストリッパがあると活躍場面は激減。
私は、値段だけでマーベル MEK-70を選んだ(880円)。

工具4 スケール
これは長さが大体測れれば、いいでしょう。
例えばホームセンターとか商品選びの際にタダで使える紙スケールとかでも充分。
私はダイソーで買って、家で使っていたメジャーを使用(0円)。ベルトに挟む為(?)の
クリップがついているので、それを作業板(板紙)に挟み、メジャーは60cm程度
出た状態で、ロックし使用した。

工具5 ウォーターポンププライヤ
正直、一番要らん。指定工具で一つ捨てろと言われたら真っ先にこれを選ぶ。
用途はボックスコネクタの固定だろうが、手で出来るし、金属管用のボックスコネクタの
止めねじの頭を落とす作業はウォーターポンププライヤの方が楽に出来るという解説を
よく見たが、ドライバーで落とした方が私には楽だった(工具の持ち替えも不要)。
なにより24年度の候補問題では、13候補中2つしかウォータポンププライヤを必要としません。
自動車に付属するプライヤとかで充分だと思う。が、私はTRUSCO TWP-200を買ってしまった(862円)。

工具6 リングスリーブ圧着工具[JIS C 9711-1982・1990・1997適合品]
先述の通りこれは準備するしかない。実際の試験場では、学校だか会社だかの備品を借りて
試験に挑んでいる人もいて、借りれるものなら借りるのが安上がり
(資格取得後も差込み形コネクタを使わずリングスリーブを使用するなら買った方が良い)
私の場合は、借りる当ても無かったので一番安かったロブテックス AK17Aを購入(3580円)。
借りることができない場合、一流国産メーカー製しか無い為、安くは上げられない。
試験時に狭い机上で邪魔にならないと言う意味では、ハンディタイプなどは検討余地があるかも
しれないが、私は安さ優先でハンディタイプは諦めた。

工具番外 ワイヤーストリッパ
これは指定工具ではないが有るのと無いのとでは雲泥の差。
ばねの力で剥く定番のタイプ(ロブテックス EEF-203等)もあるが、
多機能で選ぶならHOZAN P-956(生産完了品)かP-957に限る。ワイヤーのカットやのの字巻きも出来る。
なんか最後はホーザンのステマっぽくなってしまったが、金はもらってません(^^;
兎も角手先が器用な人なら、電工ナイフと電工ペンチでやった方が安上がり、
どんくさい私の場合P-956無しでは、時間内に終わらせるのは不可能だった(3637円)。
ということで、一度ワイヤーストリッパ無しで時間を計ってやってみるといいかもしれない。
一時間程度かかってしまう様なら手配した方が無難。
ワイヤストリッパが万能とはいえ、使い込みは必要な為、導入するなら早めがお勧め。


で、上記工具を入れる、工具箱。これまでケチった。
私の工具箱は、

ダンボール。もちろんタダ!!これを鞄に入れて試験にw

<練習資材>
街の電気屋さんと仲が良ければ、資材は色々貰えるかもしれない。
生憎その様なツテも無いので、 基本的にホームセンターで済ませたが、
どうしても手に入らないものが幾つか(VVRとか、ボンド線とか)あり、
それらはモンジュSHOPさんで調達した。

さて、練習用の資材の調達で一番頭を悩ますのは電線だと思う。
何しろ練習すればするほど、たくさん要るし、 候補問題には寸法が規定されない為、
どれくらい買えばいいのか見当がつかない。

結果的には、2年間で
VVF1.6-2Cx12m
VVF1.6-3Cx4m
VVF2.0-2Cx3m
VVF2.0-3Cx2m
VVR1.6-2Cx1m
で済ませた。
私が使った手は、(候補問題では長さの規定が無いので)長めの寸法で使う。
次の問題を練習する際、新しいケーブルを使うのではなく、前問で長めで使用した
ケーブルの端をカットして再利用するというものである。

例えば1mのケーブルでスイッチ←→ジョイントボックス間に使用したとして、
普通に、スイッチ側で10cm、ジョイントボックス側で10cm使うとし、寸法を15cmで固定すると
35cmずつ使うことになり普通は、3回に届かない。それに対して私の方法では、
1回目は寸法80cmとして練習し、1回目終了後、端10cmずつをカットし、
次(2回目)を寸法60cmとして実施、3回目は寸法40cm、4回目は寸法20cmと4回できてしまう。

更にケチモードを加速させると端10cmカットするところを、5cmカットにする。
つまり、2回目以降は外装被覆は最初から5cm剥けている状態でスタートし、
5cm分更に剥くことで10cmとする。これで ロスは10cmずつとなるので7回実施可能。
更にジョイントボックス内は練習時は6cm等と(自分でルールを作れば)すれば更に稼げる。

このケチ作戦の問題点は、新品のケーブルの感触を忘れてしまうこと。
試験で支給されるケーブルは当然新品のものなので、力加減を誤って、
内装被覆に傷をつけてしまったりしてしまう。
この方法で練習する場合は試験直前には新品のケーブルで予行演習をした方が
いいでしょう。

あとスイッチ、コンセント類は多彩なものが出題されるが、自分は全て
1口コンセントと片切スイッチだけで代用した。
結局、裏の差込穴の配置だけの問題で、基本的な処理は同じである。
4路のスイッチ等は高いだけで、本質的に準備する意味は無い。
ただし、必ず裏の配置がどの様になっているかは、本番慌てない為に
ホームセンター等で確認しておいた方が良い。
 
<練習留意点>
・机のサイズに留意する、あまり広い机で練習しない。
  本番の会場は、机が凄く狭いので、それに合わせて小さい机を使って練習する。
  そういう机が無い場合には新聞紙を4ツ折にして、その上に範囲を限って練習すると良い。
・複線図を書く練習は、実際工作する回数より多くする。
  複線図の重要性はここで改めて講釈を垂れる必要は無いと思うが、私は1年目落ちた理由は、
  この複線図を書いていたからわかった。落ちた理由がわからない場合は、漠然と軽微な欠陥を
  疑うことになる為、2年目以降は必要以上に慎重さを増して作業する等、
  不利な状態さえ生みかねない。
  複線図は書くだけはタダなので、寸暇を惜しんで書くべし。
・接続は極力リングスリーブを使う。
  リングスリーブは再利用ができないので、差込み形コネクタ方が経済的だが、刻印の○と小を
  間違えない為にも場数を踏んだ方が良いという提案である。「小」のリングスリーブは30個入りと
  100個入りでは対して値段が変わらないので、100個入りでトコトン練習に使用するのを勧める。
  (さすがに「中」は、100個も買えとは言えない。)

<試験当日>
主催者側は、「最寄り駅から会場へはバスに乗れ」と案内ハガキまでわざわざ送ってよこしたが、
交通費までケチって、最寄り駅から歩いていってやった。(もちろん帰りも)

筆記試験はとにかく時間が余る。この余った時間、技能で使わせてくれんかな?ってくらい。
とにかく、みんなゾロゾロ帰っていく中、たっぷり1時間見直ししてやった。

技能試験は逆にギリギリ、30分で仕上げて、見直ししても、10分でミスを見つけてからの修正は
かなり厳しい。
2年目の試験の時には隣の席の人が、試験中にえらく出血されて、試験を中断してもらっていた。
これから受けられる方におかれましては、ケガにはくれぐれもご注意を。


<試験後~>
1年目は渡り配線を1箇所忘れており、不合格になった。
本当に落ちるとリベンジは1年後となるので、ショックがでかい。
これから受けられる方には是非一発合格して頂きたい。
(一発合格が安上がりなことを私が証明してしまいましたw)

2年目ようやく合格したが、免許交付に申請から1ヶ月近くもかかった。
(これは都道府県によって多少差はある様だが、早くDIYをしたい自分にはもどかしい時間だった)

まぁ何だかんだで講習とか受けるよりは安くあがったんでは無いかと思う。

お約束ですが、ここに書いた情報を参考にされる場合は自己責任でお願いします。